今、注目されている「ベジブロス」を知っていますか?「ベジブロス」とは、いままでは捨てていた皮や根っこなどの野菜の調理くずからとるVegetable(野菜)とBroth(出汁)、=野菜出汁のことです。使い途がないと思ってそのまま捨ててしまう人が多いと思いますが、料理に旨味やこくを加えてくれるだけでなく実はこれらの箇所には豊富な栄養素が詰まっています。特に最近よく耳にする「ファイトケミカル」という機能成分が満載です。
そこで今回は「ファイトケミカル」をクローズアップしてみました。「ファイトケミカル」は野菜、果物、豆類、芋類、海藻、お茶やハーブなど、植物性食品の色素や香り、アクなどの成分から発見された化学物質です。
ー出典 フード | 注目の栄養素ファイトケミカルって?|植物のパワー|知ってトクする! 植物と乳酸菌のチカラ
最も注目に値するのは、なんといっても活性酸素から体をガードする抗酸化作用です。つまりアンチエイジング(老化防止)に効果的です。また、ビタミンやミネラルだけでは補い切れない強力な抗がん作用があり、細胞のがん化を防ぎ、増殖を抑える効果も見込まれています。免疫力もアップしシミやしわの防止効果、美肌効果にも繋がります。 「ファイトケミカル」の抗酸化作用は、加熱により損失されないので、野菜のくずを加熱しても成分が失われることなくとりだせ効率よく身体に摂取できますね。
ベジブロス(出汁)は味噌汁やスープ、カレーを作る時にお水の代わりに入れて使うと簡単に栄養をとりこめます。材料は玉葱のへたや皮、セロリの筋、キャベツの芯、きのこの石づきなどでOKです。作り方はお鍋に1リットルの水をはり、洗った野菜の切れ端100グラム程度を入れ、料理酒を加え、弱火で20~30分煮込み、ざるなどで濾して完成です。アクもとる必要はありません。余ったベジブロス(出汁)は冷まして容器に入れたり、製氷皿に入れて凍らせて保存できます。製氷機で凍らせると、キューブ状になるので使う時も便利です。
出典 フード | 野菜のくずがお宝に 栄養満載のだし「ベジブロス」日本経済新聞
「ベジブロス」(出汁)は身体によくて、簡単に作れ、色々な料理に活用できるだけではなく、隠し味としていつもの料理が美味しく仕上がります。そして私たち消費者が全てを食べきることは、環境への負荷を減らすだけでなく、野菜を育ててくれた生産者の方に感謝の気持ちを伝えることに繋がると思います。最後まで食べる気持ちが大事ですね。最近は無農薬野菜も多いので安心して試してみて下さい。
最後まで読んで頂き、誠に有難うございました。
(文・中瀬由香)